外壁のリフォーム
近年、新築でよく使われるのがサイディングといわれる板を重ねて張る方法です(北海道や東北といった寒い地域では新築の90%以上がサイディングです)。
この方法は下地と外壁面との間に空気層を持っているため、日射にも風にも強く室内は夏は涼しく、冬は暖かくなりますし、塗装の上塗りもいいので、ほぼメンテナンスフリーといえる優れ物です。
タイル貼りにしたい場合も、モルタルのうえにタイルを貼る従来の湿式工法ですと、重くなり地震のときにタイルがモルタルともども落ちて、家全体が裸同然となり耐火性がなくなります。阪神大震災でもこれが原因で火が燃え移った例があります。
最近は乾式工法でタイル貼りができ、コストも安く軽量でずり落ちる心配もありません。
ご自分の家の壁が塗り替え時期にきている方は、10年ごとに塗り替えを続けるか、多少お金をかけて断熱性・遮音性の高いサイディングやタイルを重ね張りするか、一度ご検討してみてはいかがでしょうか。
屋根のリフォーム
コロニアルの屋根が汚れているのできれいにしたい、という場合は塗り替えとなります。解体や撤去作業は不要ですので2~3日で工事は完了します。
屋根の性能を上げたい、ということでしたら、葺き替えか重ね葺きとなります。下地構造が傷んでいるかどうか、屋根の大きさ、といったことによっても違いますが、一般的には重ね葺きは3~10日で、葺き替えは5~15日で工事は完了します。
瓦、スレート、金属などいろいろな種類があります。ただ種類が多いだけでなく、機能的にも断熱性・通気性・耐震性・防水性・遮音性とも優れたものが開発されています。
選択の基準としては、これらの機能や価格ということになりますが、さらに大切な点は屋根の勾配です。
たとえばカラーベストは3.5寸勾配以上必要ですが、鋼板瓦棒葺きは1.5寸勾配以上となっています。このため、今現在のご自宅の屋根が鋼板瓦棒葺きの場合、カラーベストに葺き替えたり重ね葺きすることは無理な場合があります。
エクステリアのリフォーム
昔の日本の住宅は、敷地の周囲を囲うことが当然のようにエクステリア・外構を設計していました。
しかし、最近は門や塀を作らない明るく開放的なエクステリアを望む人が増えています。
オープンなエクステリアは街並みを美しくするだけでなく、防犯対策の観点からも効果があります(塀が高いと、泥棒がその中で何をやっていても道往く人からは見えません)。
また駐車場を作る場合も、カーポートを設けず(屋根をつけずに)、緑を生かした床仕上げを希望するお客様が増えています。もちろん車にとっては屋根はあった方がいいに決っており(車は鉄でできていますので雨は大敵ですし、最近の雨は酸性雨です。
また雨の日に車から降りるときも屋根があったほうが濡れません)、大抵ご主人が屋根をつけることを主張し、奥さんがそれに反対するケースが多いようです。
解決策としては、とりあえずカーポートは設置せずに屋根なしで工事して、その後どうしても不満であればカーポートを設置するという手もあります。
外壁リフォームで耐震
結露や雨漏りで腐食した外壁材は、補修または取替える必要があります。
また、耐震性の向上には建物全体を軽くすることも重要です。現在より軽い外壁材への取替えを検討してみましょう。サイディングやALCなどは軽量で耐震性を向上する外壁材といわれています。さらに、外壁下地材に構造用合板を使用すれば、構造強度がアップします。
また、外壁を強くすることも検討してみましょう。1階リビングの大きな窓は、日当たりがよく快適な空間づくりに欠かせませんが、耐震性の観点からは弱くなる場合があるので、小さな窓への変更を検討してもよいかもしれません。
外壁のほか、室内の耐力壁の増設や柱の補強なども総合的に検討し、安心・安全な住まいで快適な暮らしを過ごしてください。
デザインにこだわる外壁リフォーム
住まいの印象は家の形や外壁によって左右されます。機能性はもちろん、デザイン性も考え外壁を決めたいところです。まず、おすすめの外壁材はサイディングです。洋風・和風、ヨコ張り・タテ張りなどデザインとカラーが豊富に揃っているので、きっとお気に入りの外壁が見つかります。
タイルも、おすすめ外壁材のひとつです。タイルは焼く途中にムラが生じるため、1枚として同じものができません。
ひとつひとつに少しづつ異なる風合いや色彩を持ち、微妙な色の違いが深みのある美しさを生み出します。また、天気や時間帯、四季の移ろいによる光の強弱によって表情を替えることもあります。
個性的な外観にしたいのなら、さまざまな模様を付けることができる塗り壁もオススメです。
全体を同じ素材、同じ色にコーディネートするのも、ひとつの方法ですが、ポイント的に違う素材やカラーを使ってみるのもオシャレな演出法です。
たとえば、1階は金属サイディング、2階は窯業系サイディングを張り分ける。塗り壁の玄関まわりにタイルやレンガなどを組み合わせるデザインも最近ではよく見かけますね。